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病気の治療が外科手術ではなく、内視鏡で治療できれば満足ですか?
「よかった」と思えるラインは何でしょうか?

 ここは、痔の手術ではなく、大腸の病気の治療のお話です。
「手術が回避できたから全てがよかった」という単純なものではありません。


 え!なに?? 手術を受けずに済んだのだから、それで良かったのではないの??と思うでしょう。

 実は、実際に体験しないと、知ることが出来ない事実があります。「外科の手術ではなく、主に消化器内科医が行う内視鏡治療でも、苦痛な治療が存在する」のです。

 ちなみに、ここで話す内容は、その内科医の技量が十分な水準に到達していなかったというような話ではありません。内視鏡治療で終わった(手術にならなかった)から、「楽な治療だった」とは言い切れない、実はあまり表に出てこない話があるのです。

 おさらいになりますが、一般的に大腸がんは、大腸の粘膜の小さな隆起(ポリープ)から始まり、「年」という時間をかけて大きくなり、内視鏡での切除が推奨される大きさになり、さらに成長して、一部のポリープが「がん化」して、内視鏡治療が可能な範囲を超え、大腸に留まらず、リンパの流れに乗ってリンパ節転移や、血流に乗って、肝臓や肺、そして、体のあらゆる部位に転移していきます。

 つまり、その成長の途中に内視鏡治療の対象となる「範囲」を通過して大きくなるのです。

 内視鏡治療の対象となるのは、ザックリ言うとポリープと言われる小さな隆起から、腸の筋層に浸潤しない病変に限られています(もっと細かい規定はありますが、ここでは割愛します)。つまり、内視鏡治療が可能な病変にも、「ピン」から「キリ」まであるのです。

 小さなポリープは誰にでもあるので、全てのポリープが治療の対象になる訳ではありません。現在の日本の治療基準は、特殊な形態・組織型のものは除いて、一般的に6mmを超えたら内視鏡で切除しておいた方が安心でしょう、と言われています。

 稀にこの時点で既に一部が「がん化」している場合もありますが、殆どの場合は、内視鏡で治療が可能です。いわゆるこれは内視鏡治療の適応となる「キリ(小さい)」病変です。すぐに切除しないと内視鏡で治療できるサイズを超えてしまう!というものではありません。仕事などの都合も考慮して、切除が数ヵ月後になっても、そう問題になる事はありません。

 逆に、「ピン(大きい)」は、内視鏡では取り残しが生じる可能性があるギリギリのラインで、これを越えたものは、「内視鏡で切除してはいけない、内視鏡医が手を出してはいけない、内視鏡では切除しきれない」という事になります。

 この「内視鏡治療の「ピン」のギリギリ治療可能なライン」を正確に読み取とる事ができ、その手前ならば、数時間かけても内視鏡で切除する事ができ、そのラインを少しでも超えたものに対しては、それを正確に診断し、外科的手術に治療方針を転換、紹介できる内科医が、消化器内視鏡医のスーパードクターです。

 私自身の内視鏡診療は、あくまでも「楽な大腸内視鏡検査」を提供して、大腸に治療が必要な病変の有無を調べている立場なので、そのような内視鏡治療のギリギリのポリープ相手に、日々奮闘している訳ではありません。

 ですから、そのような病変が見つかった場合には、信頼できる、ギリギリの線で戦っているスーパードクターレベルの技量を有する医師を紹介しています。もちろん、すべてのポリープにそのような技量をもつ医師の判断が必要な訳ではないので、病変のサイズによって紹介先を選んでいるのも事実です。

 もちろん、内視鏡治療が可能なポリープのサイズは、小さめ「キリ」ものが多く、「ピン」は非常に少ないのです。そのラインを超えれば外科的手術の適応になります。

 ちなみに、内科的治療か、外科的治療なのかが、ギリギリのラインが見極められなくても、「これは、内科医に紹介するモノではない、明らかに内視鏡治療の限界を超えていて手術が必要だ」という判断は、普段内視鏡検査をしている医師であれば、容易に判断がつきます。

 なんとなく、内視鏡治療の「ピン」と「キリ」がご理解頂けたでしょうか。



 さて、本題に戻りましょう。「手術ではなく、内視鏡で治療できてよかったね!!」

 結果的にはそうでしょう。ですが、本当に全員がそう単純に思っているでしょうか??

 「ピン」の治療を経験した人は…

 「丁寧な医師の説明はいんだけど、治療の前には、切除の際に腸に穴が開くことによって、外科手術になる可能性の話をたっぷりと聞かされ、切除できたからと言っても、術後の出血の可能性もあり、緊急手術になる可能性も説明され、さらに、切除した病変の組織検査によっては、手術による追加切除が必要と判断される事もあると説明を受け、治療が終わっても数日も不安な日々を過ごしました。」

 「とりあえず手術を回避できたのは良かったけど、その内視鏡の治療が何時間もかかって、お腹は貼りっぱなしで、非常に辛くて辛くて・・・。入院期間も長かったし、食事も数日絶食で点滴のみ。費用もどれくらいになるか気になったし、決して楽じゃなかったよ・・・。」


 というのが実話です。

 「治療が辛かったから、上手な先生ではなかったのではないか??」そんな事はありません。そこまで治療ができる医師はスーパードクターですから、挿入技術も卓越しており、大腸の挿入などに苦痛を与えるようなレベルではありません。

 しかし、ギリギリラインの切除となれば話は変わります。我々医師は、常に「最悪な状況」を想定していますので、あらゆる可能性の話をするのは義務なのです。

 逆に外科手術にしてしまった方が、時間だけ考えれば短く済むことすらあります。

 内視鏡切除は、ギリギリのラインまで追及しなければならない、大きな病変の切除の道中、常に出血と戦いながら、少しづつ切り進め、薄い大腸の壁に穴をあけないラインで大腸の粘膜の層を分けながら切除していくのです。卓越した技術を持っている医師でも時間がかかること事も不思議な事ではありません。

 場合によっては、その技量が無い事で、本来内視鏡治療の適応内になる病変も、その内科医の判断によって、外科医に紹介となり、手術になることもあるのです。

 どうすれば、そんなギリギリの治療のラインで苦慮するような状況にならないで済むのか??答えは実に簡単です。

 スーパードクターの技量・判断が必要となるような病変に成長させる前に、早い段階で発見して、治療(内視鏡的切除)してしまえばいいだけの話です。

 結局ソコなのです。

 大腸の病気の治療で、「楽な治療」と「大変な治療」の境界はどこなのか?

 それは、「お腹を切る(外科)治療、切らない(内科)治療」ではありません。

 「内視鏡治療に卓越したスーパードクターの判断・技術を必要とするか、しないか」です。つまり、消化器内科医が担当する「内視鏡治療」の範囲の中に、その境界線があるのです。

 内視鏡治療の限度を超えて、手術が必要と判断されれば、その治療はもちろん「楽」ではありません。内視鏡治療が可能と判断されても、大きなものは時間がかかり、入院期間も絶食期間も長くなるのは当然です。

 逆に、「楽な治療だった」という印象で終わるような、ポリープは1個切除するのに、痛みを感じる事もなく2、3分もあれば終了します。ポリープ、病気の大きさによって、その治療の体験には、雲泥の差があるのです。

「楽」と「大変」の境界はここ!

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 食事に気を付けたり、運動したりと、一般的に健康的と言われるような事をどんなにこなしても、病気は100%防ぐことはできません。ならば、大腸の病気において、苦痛な治療を経験しないためには、「早い段階で発見すればいいだけ」なのです。

 最終的には、「定期的に大腸内視鏡検査を受けておく事が必要」という話になるのですが、幸いに、大腸の病気の成長は、そんなに早いものではありません。つまり、大腸内視鏡検査は、毎年受けるような必要は原則的にないのです。

 また、大腸がんの性質上、進行しても症状が出ないので、何の症状が無くても、2年に一度くらいは、大腸内視鏡検査を受けて、病気を早いうちに発見しておく事がどれだけ重要かをご理解頂ければ幸いです。

検査を受けた結果、「よかった」はたくさんあります

①治療するような病気がなくて「よかった」
②簡単な内視鏡治療で済む段階で見つかって「よかった」
③短期の入院が必要だったけど、内視鏡治療で済んで「よかった」
④内視鏡治療に時間もかかり、絶食期間も長く辛かったけど、お腹を切る事なく終わって「よかった」
⑤手術(腹腔鏡手術を含む)を受けたけど、転移がない段階でみつかって「よかった」
⑥手術を受けたけど、「人工肛門」になる前の段階で見つかって「よかった」
⑦人工肛門にはなったけど、転移がなくて「よかった」
⑧手術が必要で、更に抗がん剤も受けたが、転移がない段階で「よかった」
⑨転移があり、肝臓も、肺も一部切除したけど、その後再発が出てこなくて「よかった」

 こうしてみると、「よかったライン」は、見つかった病気の進行度によって異なるのです。

 いま、大腸がんの気配も症状もなく、これを読んでいる方は、「よかった」なんて、「①以外に有り得ないでしょ」、と思うかもしれません。しかし、自分自身が、あるいは家族、親戚、親友が初めて内視鏡検査を受けて、病気が発見された時点で考え方が突然変わります。

 ちなみに、有り得ないと思うかもしれませんが、数週間前に初めて自覚した下血(肛門からの出血)を機に初めて受けた大腸内視鏡検査で、既に⑨の段階にまで進行している方もいます。さらに、手術という治療法をもってしても、切除しきれない段階にまで進んでしまっている方も残念ながら存在するのです。

 病院で検査を受けた時に、④以上の段階で発見されたあたりから、「もっと早く内視鏡検査を受けておけばよかった」と思うのです。この「よかった」は、上に述べた「よかった」ではありません。

 この思いを経験しないためには、くどいようですが、早いうちに、症状が出ないうちに、定期的に大腸内視鏡検査を受けておく事が必要です。

 大腸内視鏡検査を受けた事がない40歳以上の人は、何の症状がなくても、便潜血検査が陰性であっても、検査を受けるべきです。想定外の苦痛を強いられる事にならないよう、経験してはいけない「よかった」を回避する為にも、大腸内視鏡検査は必要です。

 更に、楽な大腸検査を提供している医療期間を検索して受ければ、定期的検査も苦痛なものにはなりません。私自身の診療経験から言えることは、約2年に一度くらいの頻度で大腸内視鏡検査をしておけば、①~③の段階で見つかる率は99%以上です。

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