レーザーメス  

 現在、痔の手術は大変進歩していますが、大なり小なり、出血や術後の痛みは避けられません。ところが、炭酸ガスレーザーメスを用いた手術法の確立で、術後の痛みが軽減されるようになりました。

 当院では昭和57年に炭酸ガスレーザーを導入し、痔核・脱肛・裂肛・痔瘻の手術のほぼ100%に使用しています。

 レーザーによる手術では、レーザー光を患部に照射し、止血しながら、切開を進めていくことができます。

 レーザー光の照射により患部は瞬時に約1500℃に達し痔核などを消滅させること(気化蒸散)ができます。

 レーザーを用いた手術は、小さな血管であれば出血させずに切開できるため、止血のための操作はほとんど必要ないことから、手術時間も短縮にもつながります。

 また、炭酸ガスレーザーの生体に対する作用は熱作用ですが、正常組織への影響は非常に小さい(組織の深部まで熱が達しにくい)ことが、術後のむくみを最低限に抑える事ができます。

 さらに、ミリ単位の小さな「点」レベルに熱を与えて焼灼できるので、電気メスではできなかった、狭い部位だけに強力な熱を与えることによって、きめ細かい凹凸や皮膚の隆起(皮垂; skin tag)などを、ピンポイントに焼灼できるので、形成外科的な操作も可能で、より違和感の少ない肛門に仕上げる事が可能となりました。